20171021
本日も朝から夜の懇親会まで、みっちりと参加してきました。全体を通して印象に残ったのが、デイケアでこそ、
・困難な現実に立ち向かう力を得るための心理教育、
・適切な栄養をとるための食事指導
・脳神経の活動を促すための運動を含めた生活療法
にしっかりと取り組むことができるということです。
こうした治療は、診察室内での支持的精神療法や薬物治療と同じくらい、もしかしたらもっと大事なことかもしれません。しかし、適切な指導が受けられている患者さんは全体の2割に満たないとの報告もあるようです。
午後は「脳を鍛えるには運動しかない!」を著した、ハーバード大学准教授のジョンJ.レィティ先生の講演をうけることができました。
適切な運動をすることで、エピネフリン、ノルエピネフリン、エンドルフィン、Endocannabinoids、オキシトシン、BDNFなどの神経伝達物質・脳内物質が増える、とする論文がどんどん発表されているとのことです。
その結果、
・抗うつ剤よりも運動のほうがうつ病の改善に効果があった
・運動によりアルツハイマーを発症するリスクが減少した
・運動により社会性が上昇し、人前での不安が減少した
・運動により子供の知能指数・成績が上昇し、子供の不安・攻撃性が減少した
・自閉スペクトラム症、注意欠陥多動症の子供でも症状が軽減した
とのことです。
正直、ホンマかいな、と思いましたが。水泳で数々の金メダルをとったマイケル・フェルプス選手は4才でADHDと診断されてリタリンという中枢神経刺激薬を内服していたのですが、1日3時間の水泳を始めてからは症状が軽減し、内服不要になったとのことです。
しかも、水泳を引退してからは症状がぶり返して様々な依存症を引き起こしたという恐ろしい話も。
衝撃をうけたため、直ぐにKindleでジョン先生の著書を購入して講演を聴きながら読んでいました。
便利ですねkindle。
こういう、思いつきとやや衝動的な行動はADHD傾向と言えなくもありません。
別に悪かないと思いますが。運動するともう少し落ち着くのでしょうか。
講演の最後に直接質問したところ、運動の種類で効果は異なるが、室内でも体操やダンスなどの有酸素運動なら効果はあるとのことでした。
当クリニックでデイケアを開設したら、このようなエビデンスのある治療を積極的に取り入れて、効果を検証していきたいと思います。
夜は懇親会で、全国的にも有名な錦糸町クボタクリニックの窪田先生や大通講演メンタルクリニックの長谷川先生をはじめ、デイケアの一線で活躍しておられるNsさん、PSWさん、OTさんから詳しいお話を伺うことができました。
また見学にも行かせて頂こうと思っています。
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