20161103
今回は、精神的なストレスが原因の不眠とその対策について説明します。
ストレスによる自律神経の反応
締め切り、ノルマ、失敗が許されない仕事、大量の仕事、長時間労働、上司の叱責、パワハラなど・・。精神的なストレスが高まると、「交感神経」と呼ばれる自律神経の働きが強くなります。自律神経、というのは、自分で勝手に働く神経のことです。心臓は意識して動かしていませんよね?「交感神経」は闘争と逃走のための神経、と言われています。敵に襲われて戦うため、あるいは逃げるために、血圧を上げたり、脈を速くしたり、汗をかいたりして体を興奮させ、動きやすくする働きがあります。
夏休みの宿題を終わらせようとストレスがかかると、体を興奮させて寝ないで終わらせることができるわけです。ではどうしたら眠れるようになるのか?夏休みの宿題が終われば、眠れるようになることが多いです。・・身もふたもない・・?。
ストレスをどうしたらいい?
でも、ずっと仕事が終わらず、長期に渡ってストレスを感じ続けることも多くあるでしょう。あるいは、ストレスが大きい仕事が終わったはずなのに、眠れないということもよくあります。
そこで、ストレスの大元をなくしたり、ストレスを解消したり、ストレスと上手につきあっていくことが大事になります。
ストレスの大元をなくす
意外と盲点なのが、ストレスの大元をなくすことです。例えば、いわゆるブラック企業に勤めながら、不眠を改善させるのは至難の業です。いくら眠れるように生活を工夫しても、薬を内服しても、もしパワハラ上司に毎日嫌がらせをされたら、眠れないのは当然です。
法に触れるようなことによるストレスが原因であれば、頼れる人に相談して、然るべき機関を頼って身の安全を確保するのが最優先だと思います。過重労働であれば会社の産業医に相談したり、厚生労働省の過重労働解消相談ダイヤルでも相談できます。パワハラであれば会社の相談窓口や、総合労働相談コーナーでも相談できます。
ストレスとつきあう方法
一方、終わらない、調整できないストレスに対しては上手に解消したり、付き合っていくしかありません。
ストレスを解消する方法は、人それぞれです。趣味に没頭する、お笑い番組を見て大笑いする、不安なことをノートに書き出す、信頼できる人に話を聞いてもらう、深呼吸や瞑想をする、軽いジョギングを日課にする、など。ストレスを強く感じている人は、その解消方法をできるだけたくさん、100個くらい用意しておくといいと言われています。
ストレスに強くなる方法
週に3回、30分程度の軽いジョギングなどの有酸素運動をすることで、心身へのストレスが軽減できことは科学的にも実証されています。
特別に時間をとるのが難しい場合は、通勤や通学の行き返りの際、少し遠くに車や自転車を止めて早歩きするなど、生活に組み込むとうまくいくかもしれません。また、誰かと一緒にジョギングの約束をするのもいいと思います。最近はジョギングを支援するスマートフォンのアプリもあり、モチベーションを維持するのに役立ちます。自分も、最近はできるだけ遠くの駐車場に車を止めて軽くジョギングをして職場に行ったり、娘と一緒に家の周りを軽くランニングしたりと、運動の習慣をつけようとしているところです。
また、近年『マインドフルネス』と呼ばれる瞑想が、ストレス解消やストレスに強くなる方法として注目されています。
アメリカ心理学会でも推奨されており、刑務所や教育現場、ビジネスの場など、広く実践されています。様々な本やサイトで解説されていますが、基本はそう難しいものではありません。
これだけで、不思議とストレスに強くなり、柔軟な考えがもてるようになります。また、眠る前にすることで眠りを深くする作用もあるようです。
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